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Basement Workshop

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超狭帯域直接給電FMアンテナ

何でも「超」を付ければ良いというわけではないが (笑)、Qマッチを使用した2/3エレFM用アンテナとしては、破格だろう。

(本来の目的)
RF段 (IF段) で一生懸命不要電波を排除しているのだから、アンテナだって大口を開けているのではなくて、同調型と言えるくらい狭帯域にしてもよいのではないのかと思ったのが発端。MLAでは高利得化に目途が立たなかったので、八木で模索してきた。
給電インピーダンスを低くすれば狭帯域化ができるのが分かったため、前回は19Ωの2エレを製作。

(Qマッチのバリエーション)
75Ωフィーダや50Ωフィーダを使用していくつかのQマッチのバリエーションが考えられるが、給電インピーダンスが余り低過ぎるとアンテナ自体で実現できなくなるので、75Ωフィーダを使用して
    (1) 2本パラで18.75Ω
    (2) 3本パラで8.33Ω
    (3) 4本パラで4.69Ω
といったところだろう。

(帯域幅の比較)
2エレ/76.1MHz/地上高2mの条件で、75Ω版と上記3種類を比較してみた。
bd809be8.jpeg

75Ω





3ab1bef8.jpeg

18.75Ω





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8.33Ω






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4.69Ω





75Ω版が優等生的なカーブなのに対し、その他のアンテナのカーブを見れば、敢えて「同調型」と言っている意味が分かるだろう。

(弱点の克服)
低インピーダンス型アンテナの弱点は、FB比が良くない点。
4.69Ωの場合、FB比はわずか4.55dBしかなく、後方や横方向から直近周波数または同一周波数に被ってくるノイズには弱い。
そこで4.69Ωを維持しつつFB比を上げるために3エレを設計してみた。
結果、18dBほどのFB比が得られ、実用的なレベルに。
850dc09b.jpeg2a5097e0.jpeg










 

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19Ω直接給電2エレ八木

高さや環境に影響を受けにくく、同調型に近いSWR特性を持つ19Ω直接給電2エレFM用八木を作ってみた。

(要のQマッチ)
対象を76.1MHz、短縮率を0.67とすると、1/4λ=0.66m。
同軸の片側を若干剥いてコイルを作り、ディップメータで1/4λを調整。
実際は2cmほど短くしたところで76MHz近辺でディップした。
これを2本用意し、並列に接続して75Ωの同軸に接続。これで19Ω (正確には18.75Ω) の給電ラインが完成。

(ワクワクの調整)
EZNECで計算した長さにカットした2エレを準備し、接続。
と、ところが、その時点でのSWRはとんでもない値に。
「計算を間違えたのか?接続を間違えたのか?」と頭の中をグルグル回るが、ここは冷静に。
SWRアナライザの周波数を76.1MHz近辺でスイープすると、74MHzあたりに強烈なディップが!

あまりにも同調周波数が離れているので、エレメントの長さを間違えたのかと思ったが、実はエレメント間隔が数cm移動しただけで同調周波数が大きく移動するのだ!
75Ω直接給電2エレの時は、エレメント間隔は主にインピーダンスの変化に現れたが、実に面白い。
SWRアナライザのメータの動きがまるでディップメータのディップを観測している時の様だ。
対象周波数では設計値より若干短いエレメント間隔でSWR≒1.1が得られた。
f8d9e9dc.jpeg49e64913.jpeg







(チューナでの実使用)
これだけ「同調」という表現に近い極端なSWRの変化を見せつけられると、目的局以外は受信不能になるのではないか?と思えた。
2MHz離れた強電界局をT-2で受信すると全く問題なく受信できるが、7MHz離れた中電界局ではAUTO DXをOFFの場合STEREOにならないくらい弱くなる。マルチパスの指示も強くなり、音がノイズっぽい。
まずは予想通り。

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理論値から「実地上高」を決定する

インピーダンスの高いFMアンテナ (=75Ω) が地面からの高さで目まぐるしく変化して計算値と合わない結果が度々発生していた。
そこで、「基準アンテナを用いて任意の位置の実地上高を逆算」 して再現性を上げるという、前代未聞の (笑) 方法を採ることにした。

(経験則から見えていたこと)
75Ω直接給電2エレ八木アンテナは未だに実験形式から抜け出していないため、「ラジエータを天井からぶら下げてリフレクタを三脚に載せる」 というお粗末な方式であったが、明らかにSWRがストンと落ちる日がある。
これまでも、フォールデッドダイポールやJ-Pole、今回の2エレを設置する度に共振周波数とSWRが微妙に異なり、一体何が再現性を低くしているのかと考えてきたが分からなかったのだ。

(落とし穴)
インピーダンスが高いFMアンテナは、周囲の影響を受けやすい上に 「高さが20cm違うだけで結果が大きく異なる」。

(基準モデルの設定)
Φ4mmの1.8mのダイポールが既にあるので、
 (1) このアンテナが理論上SWRが一番低くなる (≒75Ω) 周波数と地上高 "H" をEZNECで割り出す。
 (2) このアンテナを基準として「希望する設置位置で一番SWRの低くなる高さ "h" をその位置の実地上高 "H"」 とする。
もちろん、H=h とならないこともあるだろう。

EZNEC (real)での計算によると、Φ4mmの1.8m長のダイポールは
 ・高さ H=1.8m (≒1/2λ)、81.1MHzでSWRが最小 (1.023)
 ・高さ H=3.6m (≒1λ)、80.0MHzでSWRが最小 (1.009)
 ・高さ H=5.4m (≒3/2λ)、79.9MHzでSWRが最小 (1.007)

(実験)
SWRアナライザを使用し室内の色々の場所で測定してみると、実1.8mの高さが微妙に変化する。
面白いことに、いつも2エレを設置している場所の理論1.8mの位置が、昨日設置してSWRがよく落ちた高さと一致するのだ。
その理由を理論値が裏付けた形に (笑)。

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アンテナの高さとインピーダンスの関係

75Ω直接給電2エレを室内に設置する度に、微妙に共振周波数が違ったりSWRがあまり落ちなかったりする場合があり、はっきりした原因が分からないでいた。

理論と実験が一致しないのは、地面からの影響を受けてインピーダンスや放射パタンが変わっているからに違いない。

(EZNEC)
そこでEZNECのグラウンドをフリースペースからリアルグラウンドに変えてみた。
実際に1m、2m、3m、4mでシミュレーションして驚いた。
設置高さで共振周波数が変わるのは知っていたが、これほどまでインピーダンスが極端に変わるとは意識していなかった。
エレメントの長さや間隔を変えても75Ωを実現できない高さまであるのだ!

(何故か?)
試しに、19Ω直接給電2エレはどうなのかを確認してみた。
エレメントの長さも間隔も変えていないのに、2/4/6m間に大きな差は無い!
75Ωに比べると、皆無に等しいほど (さすがに1mでは影響を受けている)。
1m.jpg2m.jpg4m.jpg6m.jpg












そうか。
ハイインピーダンス = 高感度 (高ゲインという意味ではない) = 周囲の影響を受けやすい
ということだ!

(結論)
インピーダンスの高いアンテナは広帯域に渡りSWRが低いので、むしろ優等生的と思っていたが、高さの影響を考えないと、実際に揚げてみて理論と合わない結果に悶々とすることになる。
低インピーダンスアンテナは帯域は狭いが、室内で調整してから揚げてもその後の調整が不要になる利点がある。
いよいよ低インピーダンス型直接給電アンテナの製作の必要性が増してきたな。


 

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Ibanez SDR-1000

DSC01890.JPGZoomの9150で若干満足して以来、お小遣いの範囲で理想のリバーブを入手することは無理なのではないのか、と半ばあきらめてもいたが、ここへ来てまた虫がうずき出してきた(笑)。


(これまでの経緯)
実はIbanez SDR-1000を手に入れた時、音が出ないジャンク状態だった。確かに入力調整用のノブが無い上に、ボリュームの取付け部のフレームが変形していた。高いところから落としてノブを破壊してしまったのだろう。
この衝撃で抵抗体がダメになったのだと推測したものの、何もせずに大分時間が経ってしまった。

ところが最近、Ibanez SDR-1000の中身がSONYのMU-R201と同じな上に (OEM)、マニュアルを見ると何とプリディレイが572msも長く掛けられることが分かり、俄然やる気が戻ってきた!

(故障部分の特定-その1)
まずはディジタル機器の弱点、バックアップ用電池の電圧確認。お、3Vで生きている。各部の±12Vや5Vの電圧も問題ない。
何せ、相手は2軸2連だ。探せど探せど、20kΩ/20kΩであの軸の長さのものはついぞ見つけられなかった。
20kΩ/20kΩの2連や値の異なる2軸2連での代替の候補は見つけた。しかし、買うのはボリュームの中を確認してからでもいいと判断し、外してみた。
と、ところが、最大値は若干20kΩを下回っていたものの、動作に問題なし・・・・。

(故障部分の特定-その2)
お漏らしをしているコンデンサも無いようだしハンダ面も綺麗だが、痩せが気になる。
そうだ、これは中身がSONYだった。ハンダの痩せが原因でクラックが入ったりするのはSONYでは良くあること。
電源・グランド用のバスバーと入力レベル切替SWの足を見ると、なんだかクラックらしき兆候が。
これらを徹底的に再ハンダしてやった後、入力にオープンのケーブルをつないでみると、ノイズでレベルインジケータが大きく光った!やった!

(音出し)
おお!プリディレイ値が大きいので、エコーのようなリバーブが掛けられる!
SPX-90は250msしかなく不満だったが、これなら十分だ。
だが、今一つパラメータの意味が分からない(笑)。まずはマニュアルでお勉強。

(故障部分の特定-その3)
・・・・と、狂喜乱舞していたのだが、写真でも撮ろうと思って電源を入れてカメラを準備していたら、いつの間にか電源が落ちている(苦笑)。
ヒューズは飛んでいないが5系統ある5Vレギュレータの内、IC902/78M05の出力が0.47V。
ここか。このICの周辺だけハンダ面が少し変色しているので、かなり熱を帯びていたらしい。

12Vや他の5VがOKでもこのレギュレータの出力がないと:
 ・リレードライブ用のTrがONしない。
 ・バイパスSWをONにしてもLEDが点灯しない。
 ・ディスプレーの制御用ICが動作しない。
はずなので、ウンともスンとも言わない現状の説明にはなる。

(修理)
IC902/78M05を交換。ヒートシンクを抱いているのに、シリコングリスが塗られていないので塗布。
レギュレータの熱の影響を受けると思われる3300μFx3、2200μFx2も交換。
これらの交換後、5Vが出ることを確認。
ところが、ギターをつないでみるとドライの音は出るが、リバーブのつまみをいじってもプリセットを変えてもリバーブ音だけ出ない・・・。

(故障部分の特定-その4と修理)
交換部分の5V、12V、A5V、D-5VはOKだが、A/DとD/Aに供給されている+5Vが出ていない。
ここ専用のIC302/78M05の出力だ。交換すると、+5Vは出力され、ギターをつなぐと今度はドライもリバーブも音が出るようになった!SDR-1000_sc.jpg






(改めて音出し)
まるで、夢のようだ。期待していた「あの音」が出る。
最近手に入れたKORG TONEWORKS 105od Classic Overdrive の素晴らしいオーバドライブとこのリバーブだけであとは何も要らない。
長かったな・・・。
 

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HN:
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性別:
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真空管ラジオ、無線機、オーディオ、ギター、洋楽が大好きなオヤジ。
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