インピーダンスの高いFMアンテナ (=75Ω) が地面からの高さで目まぐるしく変化して計算値と合わない結果が度々発生していた。
そこで、「基準アンテナを用いて任意の位置の
実地上高を逆算」 して再現性を上げるという、前代未聞の (笑) 方法を採ることにした。
(経験則から見えていたこと)
75Ω直接給電2エレ八木アンテナは未だに実験形式から抜け出していないため、「ラジエータを天井からぶら下げてリフレクタを三脚に載せる」 というお粗末な方式であったが、明らかにSWRがストンと落ちる日がある。
これまでも、フォールデッドダイポールやJ-Pole、今回の2エレを設置する度に共振周波数とSWRが微妙に異なり、一体何が再現性を低くしているのかと考えてきたが分からなかったのだ。
(落とし穴)
インピーダンスが高いFMアンテナは、周囲の影響を受けやすい上に 「
高さが20cm違うだけで結果が大きく異なる」。
(基準モデルの設定)
Φ4mmの1.8mのダイポールが既にあるので、
(1) このアンテナが理論上SWRが一番低くなる (≒75Ω) 周波数と地上高
"H" をEZNECで割り出す。
(2) このアンテナを基準として「希望する設置位置で一番SWRの低くなる高さ
"h" をその位置の実地上高
"H"」 とする。
もちろん、H=h とならないこともあるだろう。
EZNEC (real)での計算によると、Φ4mmの1.8m長のダイポールは
・高さ H=1.8m (≒1/2λ)、81.1MHzでSWRが最小 (1.023)
・高さ H=3.6m (≒1λ)、80.0MHzでSWRが最小 (1.009)
・高さ H=5.4m (≒3/2λ)、79.9MHzでSWRが最小 (1.007)
(実験)
SWRアナライザを使用し室内の色々の場所で測定してみると、実1.8mの高さが微妙に変化する。
面白いことに、いつも2エレを設置している場所の理論1.8mの位置が、昨日設置してSWRがよく落ちた高さと一致するのだ。
その理由を理論値が裏付けた形に (笑)。
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