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Basement Workshop

Miscellaneous stuff about audio, radios, guitar and alcohol

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YAMAHATX-900 での経験

TX-900.JPG大体、「猫ふんじゃった」 のさわり(笑)を自分で弾いた時のピアノの生音と、コンサートで生を聴いた時以外、今ひとつピアノの音に感動したことがなかった。

ところが、L-01T で感じた鍵盤の重さと弦の和音の響きの素晴らしさから、「FM にもまだ可能性があるのでは?」、と思ってきた。

そんな時、所有している YAMAHA のチューナーでシンセサイザーなのは TX-900 だけな事を、全く脈絡がないのだが思い出した。
入手時に調整をしたにもかかわらず、表示の派手さ以外に特に感動を覚えなかった機種だ。
久々に引っ張り出してきた TX-900 は、相変わらず 「良くも悪くもない」 といったレベルに感じた。

特に、筐体を持った時の軽さとカバーを開けた時に見える「小さいトランスと二次側配線の貧弱さ」 には 「 寂寥感」 さえ感じるのだ。
レシオ検波のずれを (なぜずれていたのかは不明) 調整して聴いてみたが、特に変わった感じがしなかった。

ところが、興味本位で Fine Tuning にして上下にずらしてみると、何だか信号強度と音の出具合が変わるぞ!
マイナス 50kHz ほどずらしたところでいい音がする!
NHK でクラシックのピアノがかかっていたのだが、物凄くなめらかな、空気に滲み込んでいくような音がするではないか。
L-01T で体感した生々しい音とは別次元の音。

その後、このピアノを流しながら何故か風呂掃除に行ったのだが(笑)、浴室のドアを開けたままにしても、その音の良さが分かるくらいだった。

(問題点)
このままでは終わらなかったのだ。
マイナス側に最適ポイントがずれていたのは、以前やった調整ミスだったとしても、その後聴いてみるとプラスマイナス0で最適ポイントになる時もあるのだ。
これには参った。 冷間時と温度平衡時の違いではなかったからだ。

それに、音がいいと思ったのはあのヤワなカバーを開けたままにしていた時で、カバーを取り付けるとあの感動の音は形を潜めたように感じたのだ。
カバーによる L または C の影響をうけているのか・・・。

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YAMAHA T-7 の魅力

T7.JPGYAMAHA の T-7 は、クラスで言うと中級クラスであり、「オーディオ的に途轍もない性能を発揮する訳でもないが、かと言って 「オークションで何年も売れずにグルグル回っているだけの機種とは全く縁のない、言わば 「あまり誰にも教えたくない」 種類の機種。

その詳細は、BLUESS さんがトラブルシューティングから調整方法、そしてその魅力を語って下さっていますので、ここではその補足程度に。

(短所)
(1) オートチューニング機構が動作しない故障が多い。
→パスコンの劣化による電源電圧低下。今回の T-7 では LC7200 の不良と判断し、遠回り。
(2) 電源 ON/OFF 用スイッチが機構的・電気的に弱い。
→トランスの二次側を信号用 SW で ON/OFF するために電流が比較的多く流れ、接点の不純物が炭化しやすい。
(3) 不良(電解液の漏出が主)が多発する電解コンデンサ。
→電解コンの不良はよくあることだが、T-7 では 100uF/16V を中心として50%程度の確率で容量抜けが発生。特に青紫のものは全交換が望ましい。

(長所)
(1) オートチューニング機構が人間臭くて愛らしい。
「パン! ゴロゴロゴロ パン!」といかにもローテクっぽい音を出して、チカチカ光りながらチューニングする様は、思わず「頑張れ!」と言ってしまう(笑)。
(2) メインテナンスがし易い。
底板が完全に外れ、二階建て基板も無いので基板へのアクセスが非常に楽。
(3) 音楽性に優れ聞き疲れない音質。
楽器の特徴を忠実に出す一方、リバーブがよく聞こえるため、音場感がよく出る。 聞いていて疲れない。

(今回のメインテナンス)
大元は、オートチューニング機構の動作不良の原因探し。
結果的に不良電解コンの一掃とその結果の比較となった。

部品交換
電源部
C230 33uF/16V→100uF/35V
C193 3.3uF/50V→10uF/50V

C252 10uF/25V→100uF/35V
C251 10uF/25V→100uF/35V

信号系
C195 10uF/25V→47uF/35V:Discriminator から MPX、AF 段までのパスコン

C101 100uF/16V→100uF/35V:フロントエンド用パスコン

C167 100uF/16V→100uF/35V (リード線が腐食のため交換)

C218 47uF/16V→47uF/16V: LC7200 の VDD のパスコン

結果
まず、LC7200 のパスコンを交換したところでオートチューニング機構の動作が復活! 結局、LC7200 の不良ではなく、パスコン不良による動作電圧低下が原因。そして、
音質が見違えるほど向上!
実は、これまで 「霧が掛かった様な音場感」 を感じていたが、霧がすっかり晴れた上に定位感と低音の量感が増し、これまで以上に T-7 に愛着が。
さて、次はどの部品交換を・・・。

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SANSUI TU-D607 その1

TU-D607.JPGなんだか、全く懲りずに今度は SANSUI。 サブのアンプと CD Player が SANSUI なので、チューナーはどうなのかずうっと気になっていたのだ。
箱から出して、まずは前オーナーの置き土産、「強烈なタバコ臭」 にやられた(笑)。

(初期状態)
FM の周波数ずれ:  OSC トリマ調整にて解消。
FM の感度が低過ぎ:  フロントエンド調整で全域の感度向上
ディジタル表示のセグメントで表示が薄い部分がある: 完全に消えている訳ではない。  Cold Joint?

(中身と回路図)
TU-D607 の回路図はないので、TU-717 の回路図を参考にするが、全く読めん(笑)。
これまで、YAMAHA と KENWOOD (Trio) に慣れた頭にさっぱり入ってこないのだ。
基板の見てくれ、構造も目新しくてどこが何の機能やら・・・。

(肝心の音)
こ、これは!(笑)
どこかで聞いたことのある音。 KT-7007? Quadrature 検波なのに。

(楽器の鳴り方)
ボーカルと弦楽器が物凄くリアル。 ベースやギターの採譜が簡単にできるのでは?というくらい分離して聞こえる。
特に、アコースティックギターの胴鳴りまで聞こえるのはすごい。
その代わり、超低音部分がスパッと切れているせいか、バスドラムの腹に来る空気感があまりない。
シンバル類や、鳥のさえずりなどの高音部の実在感もハイレベル。

(音場感)
Ratio 検波のように、エコーとリバーブがはっきり聞こえる。 素晴らしい。
ちゃんと、リズムの裏に返ってくるエコーまで聞こえる
セパレーションは (調整もしていないが) 十分。
広がり感と奥行き感はかなり高いレベル。

(総合評価)
L-01T のような 「スッポンポン」 (笑) の新鮮さはないが、クリアな音像には高評価。
まだ 2 時間ぐらいしかまじめに聴いていないし、RF 段以降の調整もしていないので、これから。
しかし、現状のままでも所有チューナーの中で一番のお気に入りになりそうな予感。

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KT-5020 高評価の不思議

TICでは、"Holy potatoes, this is a sleeper!" (なんてこった!大穴だ!(掘り出し物だ!))とか、"The KT-5020 certainly beats many other solid-state tuners I have." なんでまで言わせたり、Shootout のランクで上位をうかがったり、とんでもない大物として扱われている。

ところが、だ。俺にはどうしても納得がいかない。
Auto Blend を OFF してみたりして若干の音質向上を図ってみたが、ど--してもその音に納得いかないのだ。

勿論、
・ディエンファシスの値が異なる
・オーディオファイルが行うキャパシタ類の改善は行っていない
の差があることは分っている。
しかし、どう贔屓目に見ても、俺が所有している他のチューナーの足元にも及ばない。唯一 KT-5020 より低レベルだった FC-3 は既に売り払ったので、現状最下位なのだ。
勿論、KT-5020 自体が最低という訳ではなく、これは俺の個人的感想なので、早合点は不要。

西洋人の Audio の好みも、JBL のスピーカや、Zenith、Admiral、Collins、Drake、Heathkit  といったラジオや無線機やアンプのオーディオの特性(性質)を聴き倒しているので、明らかに日本人好みのものとは異なることは自分の耳で体感している。

それでも、それでも、KT-5020 の音が高評価を得られる理由が納得いかない。
それとも、国内仕様と輸出仕様は、全く異なる生き物なのか?(案外、ここがオチ?)

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KENWOOD L-01T 矯めつ眇めつ

Dial.JPG




とにかく、ピアノが凄い。何故かピアノだけが浮き上がって聞こえる
ピアノの鍵盤が目の前に広がり、あの黒光りする仕上げと、鍵盤を叩いたときの重みさえ感じるほど。
これは、大げさな表現ではない。ピアノを再生させたら、天下一品。

(エネルギー感)
面積の約1/3も占めている電源部の物量から来るものだろうか。
圧倒的なエネルギーで前に出てくる音。
超低音から高音までエネルギーバランスがよく、倍音もきれいに出る。

(歪感)
ピーク時の破綻が全く無い。「サシスセソ」が自然。

(S/N)
「見えるラジオ」やVICSによる干渉ノイズは巷では有名らしいが、ご多分に漏れず、pp部分や無音時のノイズが盛大。
これらの多重信号とは縁のないコミュニティ局の音が相対的に素晴らしい音に聞こえる。
PLL検波と比べても、聴感上のS/Nは若干劣る感じ。

(音楽性)
何故かピアノだけが非常にリアルな他は、レシオ検波に比べると楽器やアンプの種類まで特定できるような表現力はない。しかし楽器の大きさ (スケール) はよく分かる。
ベースラインが (十分出ているのに) うまく聞こえないのは、PLL検波と同じ

(音場感)
きっちりセパレーションが出ている割には、広がり感を余り感じないし、オンマイクで録っている感じ。
リバーブやエコーはあまり聞こえない。

(総合評価)
音の純度が非常に高い。ダイレクト/Wideで出てくる音は、他のどのチューナーよりも皮剥けたくらいの生々しさ
歪を感じないため、大音量でいつまでも聴いていられる。
無音時のノイズを極力減らすには、とにかく入力信号強度を強くして多重信号以外のノイズを減らさないとダメ。
L-01T以降の改良型パルスカウントのノイズレスの音に期待が・・・。

(本当の本音)
超ド級の電源、徹底的な磁気歪の排除、RFアンプのパス回路に言及する記事ばかりで、再生音に関してどこがどう良いのかを褒めている (またはケチをつけている) 記事を読んだことが無い (TIC 以外)が、他のチューナーでは絶対出ない素晴らしい音なので、一生手放せないチューナー。
多重信号によるノイズだけの理由で簡単にお払い箱にしてしまうのは、いかにも勿体無い。
電解コンデンサーを交換するたびに音が見る見る良くなっていくところを聴くにつけ、残りの部品交換が楽しみ。
入手時のモノラルの音は酷かった・・・。




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