
今度は真空管式FMチューナ、TRIOのFX-46。
(初期状態)
積年の汚れでドロドロ。
「動作しません」のジャンクだったが、恐るおそる電源を入れてみると、「ブーン」というハム音と共にホワイトノイズが聞こえた。
モノにするとハムは消えるが、これが参考になるかどうか・・・。
電源の電解コンの容量抜けか、と思いつつスケール内を選局してみるも、何も聞こえないし、メータも動かない。
なんか、RF段が動作していない感じ。
(清掃と初期確認)
天板と底板の汚れは、石鹸で水洗い。
基板やシャーシ、フロントパネルの汚れはアンモニアやガラスクリーナで根気よく清掃。
真空管のピンの清掃が終わった所で電源を入れてみると、ハム音はそのままだが、勢いよくSメータが振れて動作した!
B電源の値も妥当な感じで、アライメントはさておき、真空管独特の音がステレオで鳴り始めた。
メータのバックライトとステレオインジケータは点灯するが、スケールのランプは左右とも切れている。
(トラブルシュート)
マルチセクションの電解コン40uF+40uF+40uF/250Vの代替品に適当な候補が見つからないので、後で中身を取り出して汎用品を詰め込むとして、取りあえずハムの原因がここなのかを判定する。
手持ちに適当な値のものが無かったので、10uF/350Vを3個をそれぞれの端子にパラに接続。
若干ハム音は残るものの、実用レベルまでになることを確認。
後に47uF/250Vを3本購入して取り付けると、完全にハムは消えた。
(音質)
トランジスタアンプを通しているとは言え、やはり真空管の音。音離れが物凄く良く、スピーカがあることを忘れてしまう。
音は柔かいけれど張りがある。高域なんてものがあるのか (笑) というF特だが、ST-5000Fと同様不自然さは全くない。
NHK FMのルーシーケントの声がゾクゾクするほどリアルだし、ギターアンプが真空管式であることまで分かる。
いつまでも聴いていられる自然な音で、豪華なスペックに安心するだけのオーディオとは別世界。
脱帽。
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