
これまた懲りずに、今度は TRiO KT-1100。
SCA ノイズの取りきれない L-01T を改良した後継機がどのような鳴りをするのか興味津々だったのだ。
(外観と初期状態)
お。 トリオの無線機、9R-59DS/TS-520/820/830 を思い起こさせるボディーカラー。
写真で感じる大きさより小さい。
後部のネジ類に若干サビがあったり、汚れていた以外は問題なし。
FM の受信周波数が 2MHz もずれている。 AM がほとんど入感しない。
(調整と修理)
FM の周波数ズレは、OSC のトリマキャパシタを動かしても変化なし。 ここか。
4.7pF のセラミックコンデンサを OSC 用のバリコンに取り付けると、バッチリ動作するように。
この機種で使用されているトリマキャパシタは頻繁にダメになるようだが、
マイグレーションが起きているのだろうか。
FM も AM も、フロントエンドの経年変化が酷い。 丁寧に何度も調整して、完全復活。
(肝心の音質)
おおお。 これが改良版のパルスカウント検波の音か。
何より音が派手で、ステレオ感 (セパレーション) が凄い。
L-01T で感じた、「PA を通したライブ感」 だ。 音の鮮度が素晴らしくいい。
・・・と、待てよ。
PLL 検波、レシオ検波との違いは?
PLL 検波で感じた、「冷たさ」 や 「暗さ」 は微塵も無い。
レシオ検波で感じる 「音場の広さ」 は無く、
全部 「カブリツキ」 (笑)。
レシオ検波がコンサートホールの客席イメージなら、パルスカウント検波は、
狭いライブ会場に行って、JBL/BOSE/RAMSA のスピーカの前で聴いている感じ。
PLL 検波が不得意な、ベースラインの音程感も問題なし。
え? では、レシオ検波よりいいのか?
全部聞こえる。 のに、PLL 検波と同様、
楽器の実在感がない。
例えば、楽器の基音は左 CH から聞こえるが、その倍音は真ん中から聞こえる、といった具合。
エネルギーバランスもよく周波数特性も抜群に感じるが、
左右のチャンネルの間にバラバラに鳴り、楽器の形が見えてこないのだ。
とは言え、自分の中の順位的には上位に食い込んだ感じ。
え? L-01T とどっちがいいのか? それは秘密 (笑)。
(サービスマニュアル)
ここ。
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