ステレオでは無音、モノラルでしか聴く事のできなかった、KENWOOD L-01T。
<当初の解析と対処>
単純に、Stereo/Monaural 切り替え SW の出力信号の故障と判断し、ドライブ用トランジスタの交換をしてみたが、全く変化なし。
<その後の症状>
サービスマニュアルに従って、できる範囲の調整を行ったが、
- まず、そもそもステレオに分離できていない
- このため、ステレオ側に切り替えてもミュートがかかってしまう
- 稀にステレオランプが点灯して音声が出力されることがある。 基板の振動でこの状態になることもある。
<今回の処置と結果>
KENWOOD の製品の電解コンデンサに故障が多いと聞いており、ここをなんとかしないと常に 「
モヤモヤ」 なので 「まずは電源部の電解コンを交換してから」 。 電源基板の約 70% を超低 ESR 品に交換。
この結果、
Stereo ランプが点灯し、音が出た! でも、音が Monaural のままだ!(笑)
いやいや、これで一歩前進。
<その後の調査と推測>
- VCO の調整用 VR でステレオランプの点灯が変化することから、パイロット信号に対する同期はできている。 よってLR 切り替え回路以降に問題がある。
- L/R スイッチング (SCA Switching) 用 IC14 の切り替え信号の Left 側 Low Level 信号が、-5.3V ではなくほぼ 0V。 これでは切り替えが出来ていないはず。
この切り替え信号は、IC13 (4011) の NAND 出力を 6V の Zener Diode 経由で -12V にプルダウンしたものだが、この NAND 出力の
Low 側が 5V 程度にしかならない。 同 IC 内の他ゲート出力は Low 時に 0V となるので、
このゲートだけが故障していると思われる。
4011 は購入してあるので、暇ができたら交換してみよう。
[13回]
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