またやっちまった-(笑)。
でも、直った-!
(トライアンドエラーの顛末)
(1) TR407~TR410/2SC1917 の故障と思って交換 (2SC1917→2SC2240) してみたが、
変化なし。
当たり前だ。 回路図を良く見ると、これらの Tr だけでなく、
前段の差動アンプが故障していてもこの現象は起こるのだ。
(2) 前段のアンプは差動アンプ (2SA844 x 2) なので、hFE を揃えないと信号がプラス側とマイナス側で異なる増幅度になり、歪 (いびつ) になる。
測定用回路を組むのも暑くて面倒なので(笑)、思い切って hFE 測定機能の付属したテスターを購入。
さすがに、あっという間に測定とペア組が完了。 今回はとりあえず R チャンネルのみを交換。
と、ところが、変化なし・・・。
(3) 各部の電圧の比較をしてみたが、実はフィルタ部の L の抵抗値の測定をしていなかったことを思い出した。 なんと、一番最初に測定した
L402 が無限大 (笑)。
やっと見つけた! 内部コイルの断線 (溶断) でなければ、コイルの末端とリード線の接合部が切れているだけかも。
と思って汚れた接合部にアンモニアを浸した綿棒をあててみると、
緑色に・・・。 銅線が腐食して
緑青になり、
消滅した証拠。 復旧は不可能。
(当座の復旧)
L402 は 22mH (223J) というかなり大きなインダクタンス。
コリンズの無線機のレストアの時に必死で集めたコイルから近い値を探すが、最大でも 1mH か 2.2mH のものしかない。
ここは出力の周波数特性が若干乱れるだけと判断し、
2.2mH の中で直流抵抗が近いものを採用。
(音出し)
まるで何事も無かったように
一発で動作開始。
う~ん、音がいいぞ。
差動アンプ用 Tr を交換したせいなのか、フィルタの L を小さくしたせいなのか、R チャンネルの高音がすっきりとして抜けがいい。
(肝心の音質)
聴感上の周波数特性は低音が盛り上がった感じで、若干高音の抜けが悪い感じ (L ch) がする。
ただし、
この低音が鳥肌もの。
分解能の高い低音、という言葉があるとすればこの音に当てはまる。
音程に揺らぎが全く無いだけでなく、ベースラインの動きが手に取るように分かる。
ギターのフィンガリングのノイズ、マイクへの息の被りなど演奏者の気配の再現が生々しい。
音場は、正に YAMAHA + レシオ検波のそれ。 CT-1000 ほど広さは感じないが、
空気感とリバーブの心地よさが素晴らしい。
(今後の展開)
(1) L チャンネルの差動アンプを交換。
(2) L401/L402 を同じ値にする。 2.2mH の音も棄てがたいので、抜けの良さがこの値に起因するのであれば、採用する。
(3) TCA-1 の交換。 現状でもそれほど問題ないが、同調が外れているため信号強度が弱く、S/N が十分でない場合がある。
(4) 各部の調整。
[4回]
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